TUT-DCプログラムとは
本学博士後期課程進学者に対して「経済支援」「研究力の高度化」「キャリアパスの支援と確保」を一体的に実施する制度です。我が国の技術科学イノベーション創出に対する高い意欲と能力を備えた優秀な人材を確保するために、本学の強みである産学連携を基盤とした教育・研究資源を活用して、優秀で技術科学に強い人材の活躍の場を確保していくことを目的としています。
本プログラムは、文部科学省の科学技術イノベーション創出に向けた大学フェローシップ創設事業の支援を受け、令和2年度(2020年度)に開始しました(正式名称「大学・高専連携型グローバルAIイノベーションフェローシップ」、呼称「TUT-DCフェローシップ」)。令和6年度(2024年度)からはJSTの次世代研究者挑戦的研究プログラム(SPRING)の支援を受けて、支援内容をより充実させて実施しています(正式名称「実践的イノベーティブ博士人材育成プログラム」)。
対象者
本学工学研究科博士後期課程に入学し,優れた研究能力を有し,研究に専念することを希望する者で,以下のいずれにも該当しない者
- 日本学術振興会特別研究員
- 生活費に係る十分な水準(240万円/年)の奨学金を得ている学生
- 所属する大学や企業等から,生活費相当額として十分な水準(240万円/年)で,給与・役員報酬等の安定的な収入を得ていると認められる学生
- 国費外国人留学生制度による支援を受ける留学生,本国からの奨学金等の支援を受ける留学生
- 国際プログラム学生
- 標準修業年限を越えた学生
支援内容
支援は2種類(タイプA,タイプB)あり,選考により支援のタイプを決定します。支援期間は3年間(標準修業年限)です。
タイプA
- 研究奨励金: 研究に専念するための生活費相当 年額230万円(4月・10月は20万円、その他の月は19万円)
- 研究費: 研究に必要な経費 年額40万円上限(審査を経て決定します)
- 授業料免除: なし
タイプB
- 研究奨励金: 研究に専念するための生活費相当 年額120万円(月額10万円)
- 研究費: なし
- 授業料免除: なし(ただし、2023年度までにタイプBだった学生は「あり」)
その他の支援
研究力の高度化やキャリア開発・育成に関わる以下の支援・施策を提供します。
- 実務訓練【タイプAのみ】
- 海外渡航のための旅費等支援【タイプAのみ】
- 未来創造実践ワークショップ(学生ゼミ)
- イノベーション・マインド育成セミナー
- 連携企業との交流会
- その他
申請、審査基準等
別途案内します。
TUT-DC生の取り組むべき事項
- 一般のTUT-DC生は、基本的に学位審査手続きを含めてそれぞれの所属専攻の教育カリキュラムを履修すること。ただし、リーディングプログラム、技術科学教員プログラムなどを履修する学生については、所属する教育プログラムで指定されているカリキュラムを履修すること。
- 毎年度1年間の研究計画を策定し、研究計画を踏まえた研究活動に専念すること。タイプAの場合、研究計画は研究奨励金申請の際に研究計画申請書として提出してもらいます。タイプBの場合、年度当初に指定様式の研究計画書を提出してもらいます。※ ⚠️工事中 様式要確認
- 研究者としてのキャリアパス獲得のため、外部資金獲得の練習も兼ねてJSPS特別研究員へ申請すること。
- 本プログラムが実施するキャリア開発・育成施策(フェローシップ実務訓練、未来創造実践ワークショップ、イノベーション・マインド育成セミナー、連携企業との交流会など)を履修するとともに、トランスファラブルスキルの向上を定期的に自己評価すること。
- 研究活動の状況を定期的に推進室に報告すること。キャリア開発・育成施策の履修状況についても、その中で報告が必要です。タイプAの場合、TUT-DC研究費の研究進捗状況報告書がこれにあたり、キャリア開発・育成施策の履修状況は研究費の査定項目の一つになっています。タイプBの場合は、年度末に指定様式の研究進捗状況報告書の提出が必要で、タイプAの枠が空いた際にこれをもとにタイプAへの昇格審査が行われます。※ ⚠️工事中 様式要更新
- 外部指導教員/外部アドバイザーを含む全複数指導教員に定期的に研究進捗を報告し、研究の進め方についてコメントをもらうこと。
- 適宜メンターによる面談を受けること。
- 本学が行う研究倫理教育(タイプA・B)および公的研究費の適正な取扱いに関するコンプライアンス教育(タイプA)を受講すること。
TUT-DC生の取消
TUT-DC生が以下のいずれかに該当した場合は、TUT-DC生を取り消し、研究奨励金の支給、TUT-DC研究費の配分、授業料免除を中止します。
- その年の1月から12月までの間に給与・役員報酬等の安定的な収入(年240万円以上)がある場合。なお、この収入には、有償のインターンシップ、RA・TA、アルバイト等によるものを含みません。
- 日本学術振興会の特別研究員、国費外国人留学生制度による支援を受ける留学生、母国からの奨学金等の支援を受ける留学生となった場合。
- 研究計画の遂行状況またはTUT-DC生としての義務の履行状況が不十分と認められる場合。
- 応募資格を満たしていないことが判明した場合。
- 本人から辞退の申し出があった場合。
- 休学した場合。ただし、出産・育児・疾病等の場合は、支給を一時中断して復帰後に再開するなど、状況に応じ個別に判断します。
- 退学した又は除籍となった場合。
- その他学長が取り消すべき事由があると判断した場合。