グローバルサマースクール2014 報告 No.9

グローバルサマースクール2014 報告 No.9

2014.9.23

9月9~14日、Pulau Bandingにてコミュニティーの調査を行いました。湖やジャングルに囲まれた合計10か所のコミュニティーで聞き取り調査を行い、 CSA(Community Sustainability Assessment)を用いて採点しました。住宅や水道設備、発電システムなど政府によって作られたものはメンテナンスもままならず、どのコミュニ ティーも日本人には想像もできないような生活レベルでした。しかし、よく見てみると少しづつ発展のレベルが異なり、飲み水の確保、教育の問題、住宅、象による農作物の被害、電力不足、医療などそれぞれ異なる問題を抱えていました。

住宅に関しては、彼らはもともと自分たちの伝統的な家と工法を持っていたにも関わらず、現在は政府の建てた家に住んでいます。竹や葉で作られた伝統的な家 は造りこそ簡素なものの通風が確保され日中も気持ちよく過ごせたのですが、政府の家は通風が不十分で日中は暑すぎていられない、といい皆外で過ごしていま した。また、壊れても修理方法が分からない、材料がない、そもそも手を加えることが許されていないなどの問題を訴えていました。

調査最終日にはPulau BandingのRainforest Research Centerを見学しました。ここではPulau Bandingの生態系や環境の調査を行っており、外来種が深刻な問題となっていることを伺いました。本来は植樹をする予定だったのですが、このような背 景から植樹するにあたってもどの種類の木をどこに、どれだけの数、誰が植えるのかといった申告が必要で、今回は苗木に自分たちの名前を記して記念撮影だけ 行いました。いつかこの木が大きくなった頃にまた訪れることができたらいいね、と話しながらパートナーと苗木を選びました。

その後、TUTペナン校へと移動し議論を重ね、先日各問題への解決策の最終プレゼンとクロージングセレモニーを終え、22日に帰国しました。このような貴 重な体験をさせていただいたこと、最後まで無事に大きな事故もなく過ごせたことを、TUT、USMの先生方、学生の皆さん、このプログラムを支えて下さっ たすべての関係者の方々に感謝致します。

リーディング大学院教育プログラム履修生 谷下智花

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